2011年1月アーカイブ

5年前から某大学の大学案内の仕事をしています。300名くらいの在学生や卒業生を取材していると思いますが、薙刀の彼女のようなタイプと出会ったのは初めてでした。

希望を叶えながら、それ以外の自分の可能性も感じている。それを今の段階で摘みたくないから、道を限定しない。次は自分は何をしたくなるのだろうか、と半ば楽しみにしているような気がします。

高校の頃、さしてしたいことがなかった自分を振り返り、結局、39年前に大学進学を止めたのは、したいことを探すためだったのだと、あの頃の自分を再確認。大学に入って探せと批判もされました。そして4年がかりで見つけたのがコピーライター。それ以後は「一途」と言えば聞こえはいいが、それにしがみついてきたと言えなくもない。そんな気がします。(天職とはある面、そんなものかも知れませんが)

「したい」が次々とやってくる。そんな訳でもないでしょうが、彼女は色んなことをしたくなるようで、大学院の駐車場で薙刀を振り回すだけでなく、大学時代は下宿から大学までの5、6キロを猛スピードで自転車を走らせ、日々記録更新を楽しんだりしたそうです。きっともっと色んなことに挑んでいるのではないでしょうか。

実は自転車のタイムトライアルは、私も30歳の頃に通勤でやっていたので、この辺は共通のものを感じるも、彼女は女の子。あるタイプのかわいい女性が少年っぽさを有していることはよく知っていますが、久々にその具体例を見たような気がしました。ほんと、かわいい人でした。

彼女は周囲から「変人」と思われているようだ、と思っています。大学院の駐車場で気分転換に薙刀(なぎなた)を振り回す。逆求人セミナーに参加して自分のブースに訪れる企業と面談し、逆に自分を探る。某大学の卒業生取材として、関東にある彼女の通う大学院を訪ねました。

まだ彼女は22歳か23歳。ブログで紹介したいと連絡したら、快諾の返事とともに取材では触れられなかった彼女の志望職業の変遷を送ってくれました。

中学生の時に卒業したら声優になりたいので専門学校に行きたいと思ったが、親に反対され仕方なく文系高校へ進学。大学へは生物が好きだったので理科の教師になるために農学系学部へ。そこでバイオサイエンスに出会い、研究という分野に出会い、自らの好奇心のまま、研究をさらに深めるために大学院へ進学。それから8カ月。取材で会った彼女は、あっさりとまだ何になりたいか決めていないと言い放ちました。

このまま研究職をめざし、食品か薬品の分野に進みたいのだろうと思っていました。ところが彼女は、理科の教師になるのか、あるいは逆求人セミナーで気付いたシステムエンジニアとしての可能性を選ぶのか、さらにまだ知らない何かがあるかも知れないのでその知らない何かになるのか、今の段階で決めない方がよいと思っているとのことでした。

ひとつの目標を探し求め、一度ロックオンしたら一途だった私とは違う、と思いました。私より自由の領域が広いと感じ、ブログで取り上げたいと思いました。

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